釈迦の教え
釈迦は2500年前に、天竺国(てんじく、現在のインド)の北部、ヒマラヤ山麓(現在のネパール付近)を治めていた釈迦族の王・浄飯王(じょうぼんのう)と、その記・摩耶夫人(まやぶにん)の間に生まれた王子で、姓をゴータマ、名をシッダッタといいました。
釈迦の誕生日 西暦紀元前566年4月8日(西暦紀元前463年とする説もある)
「シッダッタ」とは古代インドパーリ語で「目的を成就した者」という意味です。
釈迦という呼び名は、その出身である釈迦族からとったものです。後に、真理に目覚めてからは仏陀(ぶつだ)、または、"釈迦族の聖者"という意味を持つ、釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)あるいは略して、釈尊(しゃくそん)と呼ばれるようになりました。
その「仏陀」の”教え”が、すなわち<<仏教>>という訳であります。
釈迦は人生について悩み、29歳の時に「さとり」を求め出家しました。そして、想像を絶する苦行の数々を行いました。そして考えました。極端な偏りは何も生み出さない。王子時代の快楽の日々、修行時代の苦行の日々、これら極端な偏りはいけない。真理をとらえる為には、その中程を貫く過程――「中道(ちゅうどう)」が大切ではないかと気が付きました。そして、出家してから6年目にあたる、35歳の時に真理に目覚め「仏陀(ぶつだ)」となりました。さとりを開いた仏陀は、教えを広める伝道生活を送り、やがて80歳で入滅しました。
「中道」 何事も両極端はいけない、ほどほどが良い <考え、行動、・・・>
★ 人生は四苦八苦、「迷い」や「執着心」を断って、「考えすぎない」のが一番だと悟った。
釈迦の教えは、縁起、四諦、八正道から成り立っています。
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- 縁起(えんぎ) 物事がお互いに関係しあっているという意味
釈迦は、人生は苦であり、苦の根本的な原因としは、「無明(むみょう、無知、迷い)」、無知である為に迷い、迷う為に物事に対して「愛(愛憎の念)」をもち、それに対して「取(執着)」し、執着する事で苦しむと考えました。四諦、八正道でこの無明から抜け出す方法を説いています。
- 四諦(したい) 苦という人生の本質、苦の原因、原因の消滅、苦の原因を取り除く方法
- 苦諦(くたい)
- 苦に関する真理。人生とは本質的に苦であると説いています。
- 集諦(じったい)
- 原因に関する真理。人生が苦である事の原因を明らかにしている
- 滅諦(めったい)
- 原因の消滅に関する真理。苦の原因である煩悩(ぼんのう)の消滅が苦の消滅です。
- 道諦(どうたい)
- 道=実践(方法)に関する真理。苦の原因を取り除く方法を説いています
- 八正道(はっしょうどう) 道諦をさらに詳しく説いた八つの正しい道(方法)
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この方法を修行を積む事により、煩悩(ぼんのう)をなくし、結果として苦を克服する事が出来ます。
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- 正見(しょうけん) 我の意識を離れ、正しく物事を見る事。
- 正思惟(しょうしゆい) 正しく物事の道理を考える事。
- 正語(しょうご) 真実のある正しい言葉を語る事。
- 正業(しょうごう) 正しい行為。間違った行いをしない。
- 正命(せいみょう) 正法に従って清浄な生活をする事。
- 正精進(せいしょうじん) 正しく目的に向かって努力する事。
- 正念(しょうねん) 邪念を離れて正しい道を思念する事。
- 正定(しょうじょう) 正しく精神を集中して安定させる事。
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