TOP > 葬儀の時には、なぜに「黒」色の物を身につける?
葬式の時には、「黒」の礼服・「黒」のネクタイ・「黒」の腕章と なぜに「黒」色の物を身につけるのでしょうか? また、「喪にふくす」とはどうゆう意味があるのでしょう? 喪服 もふく もふく 近親者、知人、あるいは権力者などの死者への哀悼の意を表明するため、葬儀や服喪の期間に着用する服装。時代、民族、宗教などによりことなるが、一般に白、黒、灰色などの無彩色をもちい、華やかな装飾はさけることが多い。
英語ではモーニング(喪)・ドレスmourning dressという。 ヨーロッパでは中世末期より、黒があらゆる階級の男女の喪服にふさわしい色とみなされてきた。16世紀にも黒が一般的であったが、宮廷人の間には白がゆるされ、とりわけ王家の未亡人は白を着ることが多かった。しかしその後は黒が一般的となって現代にいたっている。
衣服のほかに喪の意をあらわすアクセサリーには、黒い子羊革製の手袋、黒でふちどったハンカチーフ、モーニング・バンド(帽子にまく白または黒のスカーフ状の布)、モーニング・アームバンド、モーニング・ベールなどがあった。 モーニング・アームバンドは左腕にまく黒い布の腕章で、元来軍隊のしきたりであったものが市民にひろがったもので、1820年ごろから19世紀末までつづいた。モーニング・ベールは主として未亡人がかぶる黒い半透明のベール。うすくて張りのある絹ニノン地を紗(しゃ)でふちどったもので、近親者は縁どりの幅がひろく、縁が遠いほど幅はせまい。近年はニノンにかぎらずチュールやオーガンディーも用いられ、また頭だけをおおう小さなチュールのベールですませる略式も多い。
現代日本では、和装では男性は黒染抜き5つ紋の長着(ながぎ)に羽織と袴、女性は黒染抜き5つ紋の長着に黒帯を正装とする。江戸時代以前には女性は白無垢(しろむく)の小袖(こそで)に白い帯が一般的であった。また、地方によっては、白い喪服に白い手ぬぐいや布で頭をおおったりした。
洋装では男性は黒のスーツに黒のネクタイ、女性は黒のスーツかワンピース・ドレスが一般的である。喪中にあることをしめすしるしとして喪章がもちいられるが、洋服の場合には黒紗を左袖にまき、和服には蝶型にむすんだ黒いリボンを左胸につける。これはヨーロッパのモーニング・アームバンドにならったものと考えられ、公式には1897年(明治30)に規定され、1912年(大正元)に布告された。 喪服 もふく 死に関連する象徴的表現を容易に一般化するのは危険である。たとえば日本の喪服は黒だが、中国では白である。日本でも、喪服が黒くなったのはそう古いことではないらしく、地方によっては白いところもあるし、喪服がとくにきまっていないところもある。バリでも喪服用の衣類はなく、祭りのときの晴れ着とかわらない。葬儀のときに太鼓をうちならしたり、音をたてるところもあるが、ひっそりと、静かにしなければならない社会もある。
「喪にふくす」とはどうゆう意味があるのでしょう?
喪 も そう(サウ)
人の死。また、も。
人の死後、その親族がある一定の間、悲しみに沈み屋内に謹慎していること。
親疎により日数に長短がある。
「喪に服する」 服する ふく‐・する
1 あきらめて、または得心して従う。服従する。承服する。心服する。「命令(罪)に服する」
2 ある仕事につく。従事する。「兵役に服する」
3 (「ぶくする」とも)喪(も)にこもる。服喪する。